キットハウスを販売していた時に、さまざまな小屋の使い方について相談を受けました。
物置やバイクガレージ、焼肉ハウスなどはご想像できると思いますが、カーポートやガゼボという少し変わった需要もありました。
雪国で助かるカーポート

PANELHOUSEでカーポートを作って販売したことがあります。
雨や雪からクルマを守ってくれるカーポートは、主に新築される方からご相談をうけます。
雪国にお住いの方はおわかりでしょうが、車庫やカーポートは雪国にありがたい設備です。
朝出かける時に大雪で、まず、クルマの雪かきということになりますが、カーポートやガレージがあると雪が積もっていないのでスムーズに発進できます。
カーポートがあることで直射日光で室内が異常に高温になったり、洗車後の雨も心配いりません。
カーポートのガレージとの違い
ガレージと違うのは壁が有るか無いかです。
ガレージだと壁面により視界が遮られ、敷地が狭く感じられるようになります。
カーポートはクルマが無い状態ですと、見通しがよくきいて広く感じられるのです。
基本的に壁が無いカーポートは敷地が狭くても乗り降りが楽です。
雨の日はとても助かる
雨天時のクルマの乗り降りや荷物の出し入れ時にカーポートの屋根があるととても助かります。
洗車後の雨も心配いりません。
木製は金属製と違いカスタマイズが簡単です。
フックを設けたり、照明を取り付けたり、改良がしやすいのは木製カーポートの利点です。
休屋というガゼボ

ガゼボとは、よく公園などで見かける屋根だけ付いた休憩スペースです。
大きさはさまざまですが、小屋とは違い「床」や「壁」がありません。
一部の壁だけがあるタイプもあります。
根強い人気があるガゼボ
ガーデニングや菜園を趣味とする方は、ガゼボやパーゴラに花を飾ったり景観の一部となっているのはご存じと思います。
キットハウスの小屋展示場に退場したお客様からの要望でガゼボを商品化しました。
販売棟数も累計で大小50棟は超えていると思います。
私たちはガゼボの需要がこんなにあると思いませんでした。
日影ができる

ガゼボの重宝する性能として、日影ができることが挙げられます。
菜園や庭園の中で、日を遮れてくつろぐスペースがあるのはとても快適です。
建てようと考えている方は日射の方向により日影を計算して、位置や方向、屋根形状を計画すると良いでしょう。
壁がないので構造強度に注意

北海道では積雪がありますので、積雪荷重には注意が必要でした。
縦方向の固定荷重や積載荷重も大切ですが、横方向の水平荷重に対し壁がないカーポートなどは注意する必要があります。
強風の風圧力や地震力に対しても検討が必要で、強風で飛ばされることも考えられますので、基礎との固定は強固にする必要があります。
屋根上にのると…
屋根材の取付などで屋根上に上がると、壁が有る小屋とは違い躯体がゆがみやすいことに気づきます。
壁面積が少ないと水平方向の外力に弱い感じがします。
筋交いが必要なことが実感できます。
壁面を強くする
壁面の変形をおさえるために筋交いが使われますが、外部からそのまま見えますので工夫したいですね。
筋交いをクロスに配置するのが一般的ですが、セルフビルド木工で装飾しながら壁の強化を考えると面白いかもしれません。
強風には強そうですが…
壁面で強風を受けず吹き抜けるので風圧の水平外力には強いのですが、実際には台風などの強風は真横だけの風とは限りません。
吹き下げたり上げたり方向は複雑に変化します。
ガゼボの屋根を持ち上げられるような強風外力もかかりますので、やはり基礎との固定は必要です。
カーポートやガゼボに税金はかかるのか?
カーポートも建築物です。
小屋と同様に基礎との固定が課税の焦点になりますが、強風に備えためには基礎との固定は必要です。
「カーポートなら税金がかからないのでは?」と相談されますが、カーポートも固定資産税の対象です。
増築であっても建築確認申請が必要なことがあり、建蔽率や防火上の問題が無いか検査を受けることになります。
壁が無いので建物に見えませんが、セルフビルドで建てることも可能なガゼボやカーポートも建築物という認識を持つようにしましょう。
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