小屋を建てる時に床下地材は合板を使う方が多いと思います。
根太を配置して床の強度を上げておかないと、床鳴りしたりたわんだりして踏み心地がよくありません。
木のやわらかさを足裏から感じられるように無垢のフローリングを敷設するのは良いのですが、その下地材は強度を高めておかないと何となく居心地が良くありません。
最近はかなり使われるようになった厚手合板はPANELHOUSEで早くから採用してました。
設計がシンプルになり施工が早くなるのでおすすめです。
さね付きの厚手合板

本ざね加工合板を使用すると、直下の受け材が不要になります。
床のきしみ音の防止に役立ち、継ぎ手の強度も増します。
さねをしっかり入れ込むためにハンマーで叩かないといけないですが、難しい施工ではありません。
たかがさね、しかし、無いといろいろ大変
一見するとそんなに重要な感じがしない「さね」ですが、さね付きと無しが売ってた時は迷わずさね付きにした方が良いです。
さねがないと合板の継ぎ手が弱くなり、床鳴りの原因となるので直下に受け材(根太)が必ず必要です。
床下の湿気が室内に流入するのも気になるので、床合板の継ぎ手はすき間なく仕上げたいものです。
さらにさねがないと継ぎ手付近では釘やコーススレッドの打ち込み本数も増えますので作業性が落ちます。
9、12mmではない24mm厚さ
24mm厚ですと「たわみ」や「ゆがみ」が少なく、水平や位置もだしやすくなります。
資材が重く小運搬作業の負担が増えますが、変形が少ないので施工時に調整しやすいです。
たわまないので水平が出しやすい
12mm厚と比べると「たわみ」が少ないので、床に貼り付けると合板面が水平になりやすいです。
根太に多少の不陸があっても厚さ24mm以上の合板を取り付けるとすぐに判明します。
床は合板が水平に取り付けられていることが重要になってきます。
910mmスパンの根太で良い

24mm厚の合板ですと原則的に受け材となる根太は910mmピッチで良いので、根太設計が楽になります。
ホントに910mmで良いのか不安になりますが、乗ってみてもたわむことはなく足裏からも強度を感じることができます。
床面積がそれほど広くなはい小屋の床では、ちょっと心配なくらい根太が少なくていいのです。
24mm合板で注意したいこと

とにかく重いので注意
厚手の合板材は重いので小運搬には注意が必要です。
910×1820mmの24mm厚の1枚当たりの重さは約30kgあります。
取り扱いに注意しないと腰を痛める原因になり、倒したりするとケガにもつながります。
あまりホームセンターで売っていない
厚さ12mmまでは在庫していても24mmの合板材は大型ホームセンター等でしか販売していません。
9mmや12mm合板は汎用性があって様々な用途に使えますが、24mmは基本的に床のみなのが原因だと思います。
注文しておけば取り寄せてくれるお店があることや、ネット販売しているのでサイズや数量を計画してから探してみてください。
カットはできるだけプロに
厚手の合板はカット作業が難しく危険です。
まっすぐにカットも難しいですが、厚い資材は丸ノコのキックバックが発生しやすくなります。
カット費用がかかりますが、小屋の床設計をしたらホームセンター等のカットサービスを利用しましょう。
「何センチでカットを何枚」とカット依頼するのが良く、誤差が出ても丸ノコで切るよりかなり正確です。
合板は濡らしてはいけない

厚さがあって強度もありますが、あくまでも合板なのでそのままでは耐候性がありません。
外構や屋外に面する箇所にはそのままで使用できない耐力壁や内装用の資材なのです。
ウッドデッキの床やバルコニー床などには厚くてもそのままでは使用できません。
根太が要らないから結果的に割安

24mm厚の合板材は、12mm×2枚よりも高価です。
住宅に使えるF☆☆☆☆の針葉樹構造用合板「厚24×幅910×長1820mm」で¥3,500~¥4,500です。
資材価格は高いですが根太を省略できる分、施工性が高くなり作業費が安くなります。
人の手の作業コストは全体の50%前後を占めるのが一般的なので、結果的に全体のコストダウンができます。
床組みに良い厚手合板
24mmが盛んに使われ始めて10年以上経過しますが、だんだんと増えてきてます。
現場の作業手順を減らしたいので床組で重宝しています。
室内に居て床がたわんだりすると何となく落ち着かなくなり無意識のうちに不快感が残ります。
床の強度は足裏から伝わりますので、小屋作りでも慎重に設計することをおすすめします。
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