住宅にも使われる「アスファルトシングル」という名前を聞いたことはありますか?
アメリカでは古くから小屋やログハウスに使用されていて、流通量も多くよく知られている屋根の資材です。
日本国内では近年普及してきておりホームセンターでも売っていて、DIYや木造建築に多く使用されてます。
アスファルトシングルとは…

メンテナンスが必要?
メーカーによると、アスファルトシングルはメンテナンスは不要で、経年劣化も非常に少なく10年経過してもほとんど変化ありません。
塗りなおしたり一定期間ごとに貼り替えたりする必要がないのです。
屋根材を貼る時にも比較的施工が簡単で、セルフビルド向きの屋根資材です。
防火認定を受けている材料?
市販されているほとんどのアスファルトシングルは防火認定された資材です。
下葺き材や施工方法は認定証に細かく指示されていますが、それらの使用法に基づいて使えば、防火地域及び準防火地域の建物にも使用できる屋根資材です。
使い方は難しい?
施工方法は、貼り方を覚えれば単純で、技術レベルの差は大きく現れません。
一方で金属のトタン屋根などでは、鉄板を折り曲げたり切ったりする技術には、ある程度の経験が必要で、職人の技術は習得するのに時間がかかります。
アスファルトシングルは、セルフビルドするDIY向きです。
コストは?
鉄板に比べるとアスファルトシングルの資材費用は高価です。
メーカーや商品にもよりますが、1枚¥200~¥350(税別)で平方メートルあたり¥2,200~¥3,900くらいです。
必要な道具はカットするカッターくらいで他に必要としません。
専用の釘と接着剤(専用セメント)も必要ですが、使用材料の+10~20%程度と考えてよいでしょう。
トタン屋根とはどう違うか…
小屋でよく見かけるトタン屋根とアスファルトシングルはどのように違うのでしょうか?
セルフビルドする方にも相談を受けますが、トタン屋根の方が資材費用は安くすみます。
しかし、トタン屋根はある程度の施工経験や知識がないとうまく仕上げることができません。
最悪の場合は雨漏りしたりします。
施工面ではアスファルトシングルは貼り重ねていくだけで作業が単純で、はじめての方でも雨漏り等の心配なく施工できます。
トタン屋根:資材費(安)施工費(高)
アスファルトS:資材費(高)施工費(安)
豪雪地・積雪地では大丈夫か?

積雪地の建物の設計では強度を考えるときに、雪の重みを考慮するため屋根勾配が評価されます。
積雪と屋根こう配
豪雪地の日本古来の建物は決まって屋根勾配がきつく、積雪ができるだけ少なく、すぐに落雪されるように設計されてます。
現代の積雪基準も屋根勾配が緩ければ建物は強くしなければならないですし、屋根勾配がきつければ雪の重みを受けないと考えられ、建物の強度はそこまで強く求められません。
アスファルトシングルの屋根勾配は3.5寸以上とされてます。
建物としては比較的緩い(なだらかな)こう配でも使用することができますが、落雪するよう屋根材表面が滑りやすくできているわけではなく、むしろ落雪しにくいです。
積雪地でアスファルトシングルを使用するときは、積雪荷重が長期にわたりかかり続けることを意識して小屋の設計をしましょう。
強風は大丈夫?

アスファルトシングルは専用釘と特殊な接着剤で取り付けます。
他の屋根資材に比べて引けを取らない耐風性があり、PANELHOUSEでの屋根材の強風被害の報告は1件もありませんでした。
耐候性に定評があり塩害にも強く、海岸などの強風地帯でもよく使われています。
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